11月17日(土)に長野県の上田市、岡谷市に教職員と生徒さん達で研修旅行に行ってきました。
当日朝出発してから上田に到着するまでは生憎の雨模様でしたが、途中から雨も止み、予報程の冷え込みもなく11月にしては過ごしやすい一日でした。
今回は前編として上田市にある小岩井紬工房から蚕種製造民家であった佐藤修一邸、藤本蚕業歴史館を見学したところをレポートいたします。
まず最初に向かったのは小岩井紬工房です。
バスを降りて風情のある道を歩いていくと工房の入り口があります。
工房の中ではスタッフの方々から上田紬についてお話をしていただきました。
色とりどりの上田紬が並んでいました。
工房ではめずらしい林檎や桜の樹皮で染めた作品も販売されていました。
工房を右手に進むと実際に紬織りに使用されている高機も置いてありました。
織機についても詳しく説明していただきました。この織機は約100年前の織機だそうです。手入れも十分にされていて、大切に使われているのがよく分かりました。
工房を出て少し歩いたところに上田市にある蚕種製造民家郡の一つで登録有形文化財に指定されている佐藤家住宅を見学させていただきました。
広い敷地の中には味噌蔵や重厚な土蔵造り蚕室など貴重な建造物を拝見させていただきました。
こちらは味噌蔵です。中には大きな味噌樽が置いてありました。
これは「埋薪(まいしん)」という寒さから蚕を守るための床下暖房装置だそうです。
ふと見上げると屋根瓦が猫の顔をしているものを発見!これは「猫瓦」と言うそうです。繭や蚕の天敵である鼠の天敵である猫は大切な蚕や繭を鼠から守るための守り神でもありました。
続いてまた少し歩いたところにある「藤本蚕業歴史館」を訪ねました。こちらはかつて蚕業工場の藤本蚕業の社屋を活かした展示施設兼文書館です。創業家の藤本家は江戸期以来、蚕種製造業を営んできた佐藤家(先に建物を見学をさせていただいた佐藤家)の本家になるそうです。
こちらでは上田の養蚕の歴史について説明をしていただきました。
藤本蚕業歴史観には貴重な養蚕に関する資料や養蚕道具などが展示、保管されています。江戸時代の養蚕農家が記した貴重な古文書もたくさん保管されていました。
小岩井紬工房の皆様、佐藤家の皆様、藤本蚕業歴史館の皆様、今回は大変お世話になりました。心より御礼申し上げます。
明日のブログ後編では岡谷での見学の様子をレポートいたします。こちらもお楽しみに!