前回まではきもの芸術科、きもの技術科の生徒さんの作品をご紹介していましたが、今回はきものプロ科の生徒さんの作品をご紹介いたします。
きもの芸術科の課程を修了し、今年の4月からきものプロ科に進級した生徒さんの作品です。
まずはこちらの作品からご覧下さい。生徒さんが仕立てた単衣の羽織です。
かわいい梅花文様の羽織です。
和裁も3年目に入り、どんどん腕も上達してきました。
白く見える糸は「しつけ糸」と言って仕立て上がったきものにつけるものです。着る時にはこれを抜いて着ます。
しつけ糸がついているきものは、新しく仕立てたものである証になります。
続いてこちらは自分で白生地を染めて仕立てた袷のきものです。
左右で色を変えて「片身替わり」にしてあります。片身替わりは安土桃山時代に流行したものですが、現代のきものにも活かされています。
所々に絞り染をほどこした上から、更に型染でイチョウの葉の文様を染めています。それがまたいいアクセントになっていますね。
裏はこのようになっています。この裏地も表生地の色に合わせて自分で染めたものです。
前裾の部分にもこのように文様を染めています。表はイチョウの葉ですがチラッと裾が翻ると桜の花びらが見えるという趣向になっています。
自分の好みの色や文様で染めて、自分で仕立てることができるって素晴らしいですね。これからも在学中にどんどん作品を制作して下さい!