学校での授業が再開して約2か月が経ちました。本日はきもの芸術科、きもの技術科1年生が和裁の授業で制作した作品をご紹介したいと思います。
まずは最初の作品です。これはきもの芸術科、きもの技術科の生徒さん達が入学してまず最初に和裁の授業で習う「基礎縫い」です。
和裁にはいろいろな縫い方があり、縫う部位などによって使い分けます。ここで各種縫い方の基礎を学び、自分で作った見本がやがてこれから和裁をしていく上で参考になります。
そして基礎練習と並行して運針練習を行います。基礎を丁寧に一つ一つこなしていくことで、少しずつ縫う技術が上達していきます。
機械では再現できない人間の手の技の魅力を感じますね。
続いて制作するのが肌襦袢です。肌襦袢はきもの用のインナーです。仕立てはまずこのような簡単なものから入ります。
アップでみると、基礎縫いで習った縫い方で縫っていることが分かりますね。
仕立てた肌襦袢は着装(着付け)の授業で使用します。
そして肌襦袢が完成すると、次はいよいよ浴衣(女物単衣長着)です。まずは単衣(ひとえ)を縫うことで、きものの仕立ての基礎を学びます。
もちろん基礎縫いで習ったことは浴衣でも活かされています。
浴衣の縫い方から袖付けや衿付けなども学び、何度も失敗と成功を繰り返しながら上達していきます。
地道な実習ですが、こうして何枚も縫うことによってだんだんと針目が揃い、綺麗な仕立て上がりになっていきます。
近道はなく、コツコツと練習を繰り返していくことで技術をマスターできる世界が和裁をはじめとした和の技術の世界です。
そろそろきもの技術科は1枚目の浴衣が完成し、2枚目の浴衣へ、きもの芸術科もそろそろ1枚目の浴衣ができ上がりそうです。また別の生徒さんの作品が完成したらご紹介したいと思います。皆さん頑張って!