もうすぐ七五三ですね。この時期は週末に街を歩いていると可愛い子供たちがきもの姿で親御さんと歩いている姿をよく見かけます。
折角の機会だからということで親子できもの姿で神社にお参りに行く方も多いようですが、後でお子様が大きくなってから写真を見た時に「こんなお母さんになりたい!」とか「私も子供が七五三になったら一緒にきものを着てお参りに行く!」と思ってもらえるといいですね。
さて今回はきものプロ科の生徒さんが作製した七五三の時に7歳の女の子が着る「四つ身の振袖」をご紹介いたします。
四つ身とは子供用に寸法を縮小して仕立てるきものの事です。仕立ては大人用のきものとほぼ同じですが、寸法が短い分可愛らしさが目立ちます。赤と黒のコントラストに枝垂れの花模様がよく映えています。
こちらは正面から見たところです。
両肩の部分に布を折っている部分が見えますが、これを「肩揚げ(かたあげ)」と言います。肩揚げとは子供の着物を大きめに仕立てて、肩山の所で縫い上げ、成長に合わせて裄丈 (ゆきたけ) を短くすることです。
肩揚げを下すとこのようになります。
女の子のきものでは13歳になるとこの肩揚げを下して大人のきものと同じような形状にします。すなわちそれは大人の仲間入りをしたということになります。
かつては大人と子供の区切りをこのようにきものの形状を変えることで子供たちに認識させていたのでしょう。日本の古き良き慣習ですね。