今回はきもの芸術科2年ときもの技術科2年の生徒さん達が和裁の授業で仕立てた袷の訪問着をご紹介したいと思います。
それではまずきもの芸術科2年の生徒さんの作品をご覧いただきましょう。先輩にもらった訪問着を自分の寸法に仕立て直したものだそうです。


仕立て直しは一旦きものを全て解いてパーツに分解するので、絵羽文様などはまた丁寧に合わせていきます。
このような背紋を合わせることを「紋合わせ」といいます。背紋はちょうどきものの中心部に位置しますので、左右の後ろ身頃に半分ずつ紋がくるかたちになります。これをきちんと合わせて一つの紋にする作業が紋合わせです。

紋合わせや絵羽合わせがきれいに決まっていると良い仕立てということになるわけです。


続いてはきもの技術科2年の生徒さんの作品です。

こちらの作品は母親からもらった訪問着を洗い張りに出して自分の寸法に仕立て直したものです。服装の世界では「お直し」とも言います。


母親のきものが仕立て直しをすることによって次の世代に受け継がれるのは素晴らしいことだと思います。
親子で背丈が違っても内側に折った生地を表に出して調整したり、どうしても生地が足りない部分は見えない部分で継いだりするなど寸法を直す方法はいろいろあります。


2年生も卒業まで残り半年を切りました。作品も次々と完成していますので、次回もまた別の生徒さんの作品をご紹介していきたい思っていますのでお楽しみに!