１２月６日（日）に本校主催の特別公開講座「冬期きもの大学」が８Ｆ記念ホールで開催されました。
今回は特別講師として金春流能楽師の山井綱雄先生と、加賀染振興協会副理事長で加賀友禅の伝統工芸士の毎田健治先生をお招きし、講義を行っていただきました。
まず午前の部は山井綱雄先生からです。山井先生には「能の心と魅力について」という題でご講演いただきました。
山井先生は約８００年前に世阿弥によって確立され、武家文化の中で発達していった能の歴史や、世界にも類を見ない長い歴史を持つ伝統芸能であること、文化庁の文化交流大使としてフランスなど海外で公演をした時の海外からの反応について感じたことなどから能を通して見た日本人の心と日本文化の魅力についてお話をしていただきました。
山井先生の所属する金春流は世阿弥よりも更に遡る１４００年前から続いていると言われています。
また当日は実際に使用している長絹などの能装束や扇もお持ちいただき、能衣装の説明や衣装の色の持つ意味などについて解説をしていただきました。
昼食休憩をはさんで午後は加賀友禅の毎田健治先生に「加賀友禅について」の題で加賀友禅の伝統美と素晴らしさについてお話をしていただきました。毎田家は江戸時代より４００年続く加賀友禅のお仕事を代々継承されている伝統のある家系です。
毎田先生には動画や豊富な映像資料をご用意いただき、加賀友禅の制作工程などについて分かりやすく解説していただきました。
また毎田先生は今回の講演のためにご自身で制作された加賀友禅の訪問着を２点お持ちいただきました。優美な加賀友禅の訪問着に受講者も感嘆の声をあげるばかりでした。
今回の講座にご尽力いただきまいた山井先生、毎田先生には心から感謝申し上げます。
皆様も機会がありましたらぜひ山井先生の公演をご覧いただき、能の魅力を体感していただき、毎田先生の作品をご覧いただき、加賀友禅の伝統美に触れていただければと思います。
山井綱雄ホームページ http://www.yamaitsunao.com/
加賀友禅 毎田染画工芸ホームページ http://www.maida-yuzen.com/koubou
