今週15日に昼間部、17日に夜間部の着装の試験が行われ、年内の主な学生行事が全て終了しました。
生徒さん達は通常の課題制作に勤しんでいます。
今回はきものプロ科の生徒さんが制作した紗合わせと四つ身、被布などをご紹介いたします。
まず最初に「紗合わせ」です。
紗合わせとは、絽または紗の生地の上に紗を重ねて仕立てた二枚合わせのきもので、袷から単衣に替わる頃に着ます。
内側の絽の文様が表の紗を通して透けて見えるところがポイントです。
この紗合わせを制作した生徒さんは手持ちの絽のきものと紗のきものをほどいて紗合わせに仕立て直したそうです。
来年の紗合わせを着る季節が楽しみにですね。
続いて次の作品は女児用の「四つ身」です。
四つ身は3歳から9歳位の子供が着る長着の仕立て方で、身丈の4倍の布地で身頃を裁つことから四つ身の名前がつきました。
実際はこれに「肩揚げ」をして完成となります。子供は成長が早いので、全体に大きめに仕立てて成長に合わせて揚げで調整していきます。
生徒さんははこの四つ身に合わせて襦袢も制作しました。
続いて同じく子供用の「被布」です。
被布は元々医者や俳人、茶人が着る男性用の衣装でしたが、次第に女性も着用するようになり、現代では三歳の女児の祝い着として用いられています。
今月上旬には七五三でこの被布を着たかわいい子供を街中でよく見かけましたね。
房の付いた飾り紐もおしゃれでかわいいですね。
全てをセットするとこのようになります。
また授業で制作中の作品が完成したらまたご紹介していきます。次はどんな作品が登場するのでしょうか。お楽しみに!